1990年に公開された映画『プリティ・ウーマン』は、公開当時、世界的な大ヒットを記録し、今もなお多くの人々に愛され続けているロマンティック・コメディの金字塔です。
主演のジュリア・ロバーツを一躍スターダムに押し上げ、日本でも興行収入96.5億円の大ヒットを記録しました。
第63回アカデミー賞では主演女優賞にノミネートされるなど、批評家からも高い評価を受けました。
プリティ・ウーマンのあらすじと概要

『プリティ・ウーマン』は、公開日1990年3月23日、製作国アメリカ、上映時間119分。
この映画は、ロサンゼルスのハリウッド大通りで働くコールガールと、裕福な実業家の出会いから始まる、現代版シンデレラストーリーです。
あらすじは、冷酷な敏腕実業家エドワード・ルイスが、道に迷ったことからヴィヴィアン・ワードというコールガールと出会うところから始まります。
エドワードは彼女を気に入り、1週間限定の契約を持ちかけ、彼のビジネスパートナーとして社交界に同行するよう依頼します。
ヴィヴィアンは慣れない高級ホテルでの生活や、上流階級の人々の冷たい視線に戸惑いますが、ホテルの支配人バーナードの助けを借りながら、次第に洗練されていきます。
共に過ごす時間の中で、エドワードとヴィヴィアンはお互いの内面に惹かれ合い、契約を超えた特別な感情を抱くようになります。
しかし、2人の間には、それぞれの立場や価値観の違いという大きな壁が立ちはだかります。
果たして、彼らの恋の行方はどうなるのでしょうか。
プリティ・ウーマンのキャスト
監督は、ゲイリー・マーシャル。
『プリティ・ウーマン』以外にも、『プリティ・プリンセス』や『ニューイヤーズ・イヴ』など、数々のヒット作を手がけたコメディ映画の巨匠として知られています。
ヴィヴィアン・ワード役:ジュリア・ロバーツ
この映画のヒロインで、明るく天真爛爛なコールガールです。
ジュリア・ロバーツは、この役で一躍トップ女優の仲間入りを果たし、その愛らしい笑顔は「プリティ・ウーマン・スマイル」として世界中で親しまれるようになりました。
エドワード・ルイス役:リチャード・ギア
冷徹な実業家ですが、ヴィヴィアンと出会うことで人間らしさを取り戻していく男性です。
リチャード・ギアは、この役で知的で魅力的な大人の男性を完璧に演じ、多くの女性を虜にしました。
バーナード・トンプソン役:ヘクター・エリゾンド
エドワードが宿泊するホテルの支配人で、ヴィヴィアンを温かく見守り、彼女が上流階級の社交界に馴染めるよう手助けします。
ヘクター・エリゾンドは、監督のゲイリー・マーシャル作品の常連で、この映画でもその存在感を発揮しています。
フィリップ・スタッキー役:ジェイソン・アレクサンダー
エドワードの弁護士で、彼を支えるビジネスパートナーです。
ジェイソン・アレクサンダーは、ヴィヴィアンの存在を快く思わないフィリップをコミカルに演じ、物語にスパイスを加えています。
プリティ・ウーマンの日本での感想と評価
『プリティ・ウーマン』は、日本でも公開当時から絶大な人気を博し、今もなお多くの人々に愛されています。 日本の観客からの感想は、以下のような点が挙げられます。
良かった点として、ヴィヴィアンがドレスアップして美しく変身していく姿に、多くの女性が憧れを抱きました。
高級ブティックで店員に冷たくあしらわれるシーンから一転、見違えるように美しくなった彼女が堂々と店に戻ってくるシーンは、多くの観客の心に強く残っています。
また、エドワードとヴィヴィアンのロマンティックな恋模様は、多くの人々の心をときめかせ、感動を与えました。
特に、ラストシーンでエドワードが白いリムジンから顔を出し、ヴィヴィアンにバラを渡すシーンは、今でも語り継がれる名シーンとして知られています。
これらの要素が、多くの人々に夢と希望を与え、ロマンティック・コメディの傑作として高い評価を受けています。
悪かった点は、歴史に残るシンデレラストーリーという内容の一方で、物語の展開が非現実的すぎると感じる人もいました。
裕福な実業家がコールガールと恋に落ちるという設定は、夢のような話ではありますが「現実離れしている」と感じる人もいるようです。
また、ヴィヴィアンの過去があまり深く描かれていない点や、エドワードがなぜヴィヴィアンに惹かれたのかという心理描写が不足しているという意見も見られました。
物語がロマンスに重点を置いているため、キャラクターの背景や心情の掘り下げが物足りないと感じる人もいるようです。
プリティ・ウーマンの海外での感想と評価
海外での『プリティ・ウーマン』に対する評価は、日本と同様に非常に高いです。
公開から30年以上経った今でも、多くの人々に愛される作品として評価されています。
良かった点としては、ジュリア・ロバーツの圧倒的な魅力と演技力が高く評価されています。
彼女の明るく元気なキャラクターと、感情豊かな演技は、ヴィヴィアンというキャラクターに命を吹き込みました。
また、リチャード・ギアとの息の合った演技も、作品の成功に大きく貢献したとされています。
2人の化学反応が、スクリーンに特別な輝きを与え、観客を魅了しました。
さらに、シンデレラストーリーという普遍的なテーマが、国境を越えて多くの人々の共感を呼びました。
貧しい女性が、愛と努力によって幸せを掴むというストーリーは、多くの人々に希望を与えました。
悪かった点としては、海外でも物語の非現実性を指摘する声があります。
特に、コールガールという職業が美化されすぎているという批判もあります。
現実の厳しさや問題を軽視しているという意見もあり、一部の批評家からは、表層的なロマンスに過ぎないと評価されることもありました。
また、1990年代の作品であるため、現代の価値観から見ると、女性の自立やキャリアに対する描写が古く感じられるという意見も見られます。
物語が男性に救われるという展開は、現代のジェンダー観とは少し異なるという指摘があるようです。
プリティ・ウーマンのおすすめポイント
『プリティ・ウーマン』は、世代を超えて楽しめる名作です。
この映画の魅力は、何と言っても、夢のようなシンデレラストーリーにあります。
見違えるほどのドレスアップ ヴィヴィアンが美しい女性へと変身していく過程は、何度見てもワクワクします。
ファッションを楽しむ喜びを教えてくれる、まさに魔法のようなシーンです。
心温まるロマンス 冷徹な実業家と、明るいコールガールという、全く異なる2人が心を通わせていく様子は、観る人の心を温かくします。
互いの価値観を尊重し、真の愛を見つけていく姿は、多くの感動を与えてくれます。
オペラを鑑賞するシーンや、ラストの感動的なプロポンスなど、記憶に残る名シーンが満載です。
特にラストシーンは、観るたびに胸が熱くなります。
この映画は、観るたびに新しい発見と感動を与えてくれる、時代を超えた傑作です。 ぜひ一度、ロマンティックな世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
- 泣ける度:★★★★☆
- 笑える度:★★★★☆
- 総合評価:★★★★★