『ショーシャンクの空に』は、1994年に公開されたアメリカ映画です。
公開当初の興行収入はそこまで大きなものではありませんでしたが、ビデオやDVDで人気が高まり、今では数々の映画ランキングで上位にランクインする不朽の名作として知られています。
アカデミー賞では7部門にノミネートされるなど、批評家からも高い評価を受けました。
日本でも第19回日本アカデミー賞の外国語映画賞、キネマ旬報ベストテンの外国映画作品賞など数多くの賞を受賞しています。
原作はスティーブン・キングの中編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」。
目次
ショーシャンクの空にのあらすじと概要
- 公開日：1994年（アメリカ）、1995年（日本）
- 製作国：アメリカ合衆国
- 上映時間：約142分
「ショーシャンクの空に」は、希望と友情を描いた感動的な人間ドラマです。
物語は、無実の罪で妻とその愛人の殺害容疑をかけられた銀行副頭取アンディ・デュフレーンが、ショーシャンク刑務所に収監されるところから始まります。
刑務所では長年収監されている囚人レッドとの友情を軸に、アンディが巻き起こす数々の奇跡が描かれています。
腐敗した刑務所の中でも希望を捨てず、生き抜いていくヒューマンドラマとして多くの人の心を打つ作品。
アンディが刑務所内で会計の知識を活かして看守や所長の信頼を得ながら、最終的には自由を手に入れるまでの長い物語が丁寧に描かれています。
ショーシャンクの空にのキャスト
監督はフランク・ダラボン。原作スティーヴン・キング。
登場人物の心情を丁寧に描き出し、観る者の心に深く響く作品に仕上げました。
この映画が多くの人の心を打つのは、素晴らしい俳優たちの演技と監督の巧みな演出があってこそではないでしょうか。
物語の中心となる人物は、ティム・ロビンスが演じるアンディ・デュフレーン。
無実の罪で投獄されながらも、決して希望を失わない強い意志を持つ主人公を見事に演じきりました。
そして、アンディの長年の友人となるエリス・“レッド”・レディング役を、モーガン・フリーマンが務めています。
彼の落ち着いた語り口と深みのある演技は、物語全体に説得力を与えています。
- ブルックス・ハトレン役：ジェームズ・ホイットモア
- アンディ・デュフレーン役：ティム・ロビンス
- エリス・“レッド”・レディング役：モーガン・フリーマン
- ノートン所長役：ボブ・ガントン
- ハドレー主任役：クランシー・ブラウン
ショーシャンクの空にの日本での感想と評価
日本では公開当初から高く評価され、時を経ても愛され続ける作品となっています。
良かった点として多くの日本の観客が感動ポイントとして挙げているのが、アンディとレッドの深い友情です。
「爽やかな友情、そして最後には救われる脱獄映画でした」という感想がとても多く、困難な状況でも諦めない主人公の姿勢に共感する声が多数見られます。
理不尽や孤独にさらされながらも静かに信じ続けたアンディの姿が「どんな壁も希望があれば乗り越えられる」というメッセージとなって心を打たれた人が多くいます。
また、スティーブン・キング原作ならではの深みのある人間描写も高く評価されています。
「人間の根幹にある邪悪さを怪物として描いた」作品としての奥深さも日本の映画ファンに愛される理由の一つです。
悪かった点として、予想がつきやすい展開を指摘する声もあります。
また「中盤は辛い」という感想にあるように、刑務所内の暴力的なシーンや理不尽な出来事に心を痛める観客もいました。
また、完璧すぎる主人公像に対して、もう少し人間的な弱さがあってもよかったという意見も一部で見られます。
物語の長さについても、143分という上映時間を長く感じる観客がいることも事実です。
ショーシャンクの空にの海外での感想と評価
海外でも非常に高い評価を受け、現在でも多くの「最高の映画ランキング」で上位に位置する作品です。
海外のレビューサイトでは、常にトップクラスの評価を維持しており、「完璧な映画」と称賛されることも少なくありません。
特に評価されているのは、脚本の巧みさです。
伏線が巧みに張り巡らされ、最後に見事に回収されるストーリー展開は、多くの観客を唸らせました。
さらに、モーガン・フリーマンのナレーションが、物語に深みと温かみを与えている点も高く評価されています。
「現実的でありながら超現実的、事実的でありながらオペラ的」という相反する要素が巧みに組み合わされていることも評価されています。
多くの批評家が、ティム・ロビンスとモーガン・フリーマンの演技を絶賛し、特に二人の友情の描写を高く評価しています。
悪かった点として、「感傷的すぎて予測しやすく、独創性に欠ける」と感じる批評家もいます。
「まずまずの映画」という辛辣な評価をする批評家もおり、すべての観客や批評家が絶賛しているわけではないことも事実です。
一部では、アメリカの刑務所制度を美化しすぎているという社会的な観点からの批判もありました。
ショーシャンクの空にのおすすめポイント
この映画が多くの人に愛される理由は、やはり「希望を持ち続けることの素晴らしさ」を教えてくれる点にあります。
理不尽な現実に打ちのめされそうになっても、決して諦めないアンディの姿は、観る者に大きな勇気を与えてくれます。
ラストに待っている、全てが報われるような爽快感は、この映画ならではの大きな魅力と言えるでしょう。
また、アンディとレッドが長い年月をかけて築き上げていく友情の物語も、心を温かくしてくれます。
異なる背景を持つ二人が、互いを理解し、支え合う姿は非常に感動的です。
人生に迷ったり、何かにつまずいたりした時に観ると、きっと前向きな気持ちになれるはずです。
また、スティーブン・キング原作ならではの深い人間洞察も見どころの一つで、何度観ても新しい発見がある奥深い作品となっています。
まだ観たことがない人はもちろん、昔観たという人も、改めてこの感動を味わってみてはいかがでしょうか。
泣ける度：★★★★☆
笑える度：★☆☆☆☆
総合評価：★★★★★
